Mayu’s blog

どこにでもいる平凡な20代女のつぶやき

今日の読書

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沼田真佑「影裏」

誰にも思い出されることのない人の死が、書かれている。震災で数多くの人が亡くなったが、「影裏」に出てくる日浅のような人物は、主人公がいなかったら、誰にもその行方を案じられることがない。父親に勘当され、恋人も近しい友人もいない。捜索願いも出されないので行方不明者としてもカウントされないのだろう。そんな人がどれくらいいたのだろう。光の当たらない、まさにタイトルの通り影の部分から見た震災の記憶。